まき網漁業とは
まき網漁業とは
魚の群れを探し、網で囲い込んで獲るまき網漁。
それぞれの役割をもつ数隻の船が船団を組んで漁をする、チームワークが必要な漁法です。
1船団は網船1隻、灯船2隻または1隻、運搬船2隻で構成されており、合計47~50人が乗り込みます。
漁場は島根、山口両県界から北西の線以南の日本海、対馬沖、五島沖、東シナ海の海域が主漁場です。
現在日本では、約90ヶ統の大中型まき網漁業船団が年間約100万トン、約1,173億円(わが国海面漁業の漁獲量の約30%、水揚金額の約12%)の水揚を行い、わが国漁業生産にとって最も重要な漁業のひとつとなっています。
- 網船
- 灯船
- 運搬船
出港から帰港までの流れ
漁の始まり
出港準備
出港、見送り
灯船が中心となって、魚群探知機・ソナー・目視で魚群を探す
灯船が光で魚を集める
魚群を発見したら、魚群の行動、風・潮流などを考慮して、網船が帯状の網を投入し、魚群を網で大きく巻く
徐々に魚群を囲い込みながら海底側の網のワイヤーを巻き上げ、口を絞っていく
大きな網で魚をすくい上げるイメージです(沈子側につけてある環ワイヤーを引き締める)
網船や運搬船を支えるために灯船で裏漕(網の反対側に引く)する
運搬船を網に取り付け、アゼ網で魚を数十回すくい上げ、水氷とともに魚艙に収容する
一晩で1~2回、多い時で4~6回網の投入と漁獲作業をする
1回の漁は2時間くらい
運搬船は魚を魚市へ運び水揚げを繰り返す(おおよそ2隻で1日交代)
月夜間には全船帰港
網揚げを終えて帰宅
漁の終わり
まき網漁業で獲れる魚の種類別割合
4船団合計
漁獲総トン数 44,587t
令和元年 実績(令和元年1月~12月)
1年のスケジュール
令和元年 実績
月夜間とは
イカ釣り船やまき網船など集魚灯で魚を集めて漁をする漁船は、集魚灯の効果が薄れる満月の前後数日間は毎月漁を休みます。
その期間を船体の修理や乗組員の休養などに当てています。
その期間のことを月夜間と言います。